とある国の王様が病に侵され、どんな医者も治せず王様は見るからに衰弱していました。そこに祈祷師が通りがかり診断したところ、「この病気を治すには世界で最も手に入れるのが難しい母ライオンのミルクを飲ませるしかありません」と言ったため、「母ライオンのミルクを取ってきた者にはどんな褒美でもやる」と国民に告げられました。
母ライオンは子ライオンを守ろうと近づく者を襲うため命の保証はできません。この挑戦にある若者が挑みました。
若者は母ライオンを見つけたものの、このまま近づけば襲われてしまいます。いろいろ考えた結果、肉の塊を与えては一歩近づくということを毎日繰り返すことにしました。そして何日も何日も繰り返し肉の塊を与えては一歩近づくということをやり、ついに母ライオンのもとに到着しました。若者は母ライオンの警戒心を解き、無事にミルクを手に入れました。
そして、このミルクを王様へ届ける途中で若者の目と手と足がケンカを始めました。
目私が母ライオンとの距離を正確に目測したから一歩一歩近づけた。だから私が一番褒美をもらうべきだ。
足何を言う、おれがいたから母ライオンに一歩ずつ近づけたし、もし襲ってきても逃げられた。だからおれが一番褒美をもらうべきだ。
手なんだと、母ライオンのミルクを容器に入れるという一番重要な役割を僕が担った。だから僕が一番褒美をもらうべきだ。
黙ってみんなの主張を聞いていた口がしゃべり始めました。
口みんな全然わかっていない。一番褒美をもらうべきはこの口だよ。
すると、みんなから「何を言っている。おまえは何もしてないじゃないか。むしろおまえに褒美は無いぞ」と大反論が返ってきました。
物語はまだ続きますが、ここであなたに質問です。
王様から褒美を一番もらうべきは目、口、手、足のどれでしょうか?
その理由もぜひお考えください。
考えがまとまったら続きをご覧ください。
若者は母ライオンのミルクを持ったまま王様のもとへ行きました。
すると口が急にしゃべり始めました。
口王様、ここに母犬のミルクをお持ちしました。これで王様の病気も治るはずです。
すると王様は大激怒。
王様母ライオンのミルクを持ってこいと言ったはずだ。母犬のミルクを持ってくるとは何事だ。このふざけた者を即刻処刑しろ。
これには目と手と足は大慌てで、「おい口よ、本当のことを言ってくれ」と口にお願いしたところ、「では、この口が一番褒美をもらってもよいな?」と聞くと目と手と足は黙って頷くしかありませんでした。
おしまい
いかがでしたか?
王様の大激怒を治め、若者は無事に褒美を受け取れたのでしょうか?私はそこが一番心配です。ただ、これほどクレバーな口がいればこの状況も上手く乗り切ってくれる気がします。
この物語での教えは、口こそ最大の武器だということです。
どんなに目や手や足が優秀でも、最後に「母犬のミルク」と言えば大激怒が待っています。
私の周りでは議論や口論を好む方はいません。なにか疑問に思っても質問しない方が多いです。私が議論や口論を好み、疑問に思ったら極力質問する理由は自分が納得した形で物事を進めたいからです。だからといって私の考えややり方が正しいとも思っていないので、私とは違う考えややり方で物事を進める際には、なぜそのやり方でその方法を選択したのかある程度の納得感を私は大事だと思っております。
疑問に思ってもその場で質問せず、後からブーブー言う人が時々います。そのような人には「なぜあの場で質問しなったの?疑問に思ったのにあの場で質問しなかったってことは後からブーブー言う資格無いと思うよ」と過去何回も言いました。でも、それで質問するようになった方を私は見たことがありません。最大の武器である口を手放したら、あなたは何で戦いますか?
どんなに有益な情報を目や手や足で得ても、発信する口がしょうもないと結果それはしょうもない情報になるのではないかと私自身このブログで感じております。ただ、このブログの「はじめに」で記載した通りブログ初心者の知識の乏しい30過ぎのおじさんにはあまり求めないでいただけると幸いです。
以上になります。
ありがとうございました。
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